障害者の就労を支援するためのサービスには、就労移行支援と就労継続支援の2つがあります。
この2つは目的など違いがあるため、しっかりと把握しておきましょう。
就労移行支援とは?
就労移行支援は、就職したい障害者が働くためのスキルを身につけることを目的としています。
一般企業に就職したいと考えている障害者が対象となっている支援制度です。
就労移行支援自体は雇用契約はなく、また基本的に工賃も発生しません。
年齢制限は65歳未満となっていて、利用期間は原則2年以内です。
基本的に、一般企業で就職する前のステップアップの場所なので、利用期間が決められているということですね。
就労継続支援とは?
就労移行支援がスキルアップの場所だとすると、就労継続支援は実際に働く場所となります。
どこかで働く必要があるけれど、現時点で一般企業で仕事をするのが不安であったり困難であると感じている障害者の方が働く場となっています。
就労継続支援の中はさらにA型とB型に分けられていて、A型は雇用契約があり65歳未満の方が対象となります。
B型は年齢制限がなく、雇用契約もないですがその分工賃がA型に比べて安いのが特徴です。
雇用契約がないことで、最低賃金法に定められている最低賃金を支払う義務がないのがB型の賃金が安い理由となります。
就労継続支援A型の平均月収が70,720円、B型が15,295円となっています。
どちらも基本的に利用期間の定めはないです。
就労移行支援と就労継続支援の違い
上記でそれぞれの特徴を述べた通り、就労移行支援は一般企業に就職するためのスキルアップの機会で、就労継続支援は一般企業で働くことが難しい障害者の方が働く場であることがわかりました。
これらの福祉サービスの利用者は増えていて、なかでも就労移行支援でスキルを学んでから一般企業へ就職する人は年々増えているようです。
平成29年には約1.5万人の障害者の方々が一般企業へ就職していて、就労移行支援から移行した方は26.4%と上昇傾向にあります。
一般企業でいずれ仕事がしたいと考えている障害者の方は、一度各自治体の福祉担当窓口へ相談して、就労移行支援などのサービスを受けるのがいいでしょう。
就労移行支援と就労継続支援の違いまとめ
こちらの記事では、就労移行支援と就労継続支援の違いについてまとめました。
どちらも障害者の就労をサポートする制度である点は同じですが、その目的や性質は大きく違うことがわかります。
ぜひ、仕事をしながら充実した生活を送るために、これらの福祉サポートを利用してみてはいかがでしょうか。